梅色夜話
◎児様見様のこと
(この章は、ちごの性格にあわせた攻め方を記したものと思われます)
一、児の物言いたる跡に心を留めて見るべし。
物いうこと静かなる児は情ある者なり。
かようの児には、いかにも真実なりをみせて、少しのことに恥じ入る振りをして尋常に膝(ひざ)によりかかり、そのまま気をとり、児の知るように衣装を剥ぐべき実なり。
「白雲のかかれる峰の岩清水ついには下に落ちにけるかな」
この歌のごとく、白雲の掛かれるほど高き山の峰の清水も、ついには滝となって下に落つるなり。
極意にとりては、いかに情なき児なりとも、こなたより仕掛くれば奉るものなり。
* ……へ〜……。
はッ!! あまりのことに言葉を失ってしまいました。
とりあえず、おしとやかなちごに対する攻略法のようです。
このタイプのちごには、とにかく誠意をみせて、ゆっくりと近寄る。ちごも気を許し始めたならば、着物を脱がせ。
おおい! いきなりそこまでいくのか!! 確実に嫌われるぞ!
「児の知るように」とはどういうことなんでしょう? 脱がしますよ、と断りつつ、ということなのだろうか?
極意としては、自分から積極的に行動すれば、いつかはどんなコでもあげちゃう、ということみたいです。
一、大体情なき児あり。
かようの児にはうけつに(?)こなたより仕掛け、閉など探り懐に手を入れ、次第に尻の辺りに手をやり、その後衣装をはぎ受け、御(無?)詞にてするなり。
「直なれる杉の梢をながむれば風ふくたびになびきこそする」
この歌の心のごとく心直なる杉なれども、風強く吹けば杉なびくという心なり。
* この段、不明な点が多いのですが、ワタクシの調査と勝手な解釈で考えますに、これはかなり鬼畜ですな。
冷たい稚児には自分からアタックし、閉(これは指似のことらしい)やら胸やら尻やらをまさぐったあと、着物をはぎ取り、無言で……!!!
ひどい!! 乱暴はいかんよ!! 確実に嫌われるぞ!!
でもちょっとぐらい強引にするのも、イイのかもしれない。
一、心安き児には、こなたよりも心安く言い、柔らかにして心静かに突くなり。
「静かなる磯辺の月を眺むればわが心さへ静かなりけり」
* 気がおけないちごには、こちらからも親しくし、……もう言いません;
一、武辺立てする児なれば、こなたより児の武辺をほめ、ややもすれば武辺話をし自然と掛け合うべし。
「ふるとみば積もらん先に打ち払へ風ある松に雪折れはなし」
この歌のごとく雪松に積もれども少し積りたる時打ち払えば積もらぬなり。
荒き児には、こなたよりなお荒くすること第一なり。
* 今度はわりとまともな意見。武道を心がけるちごには、武道の話で釣る。「武辺をほめる」というのは、かなりポイント高いと思います。
活発なちごに対しては、自分もさらに活発に振る舞うほうがいい。なるほど、自分より上の存在には憧れるものです。
一、小鳥好きの児ならば、われ好まずとも気にあうごとく小鳥話を致すべく、学文好きの児には学文話をしてのちするべきものなり。
* 最後の文節が気になりますが、相手の趣味に合わせた話をするのも、ポイント高しですね。そうして十分打ち解けた後……。
一、情深き児はいかにも静かにして面白し。
一、児の顔即座に見がたき者は、その時自然に至る鼻の毛をぬきすかして見るなり。
* まともにちごの顔を見れない人は……ということかな?
この章はここまでです。
弘法大師先生の教えとしては、ずいぶん鬼畜な方法ですね。あなたホントに弘法大師なの?
さてさて、今回の極意を実行して両思いになったならば(?)、次はいよいよ「尻突き様のこと」!
…ってこりゃ義務教育の範囲超えてるわ。ここじゃ教えられませ〜ん;;
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