梅色夜話



□『尤之草子』

◎狭きものの品々
 すばり(=色を売る少年)の尻。

◎きれいなるものの品々
 若衆の歯の白き(身だしなみに気をつけるのが若衆のたしなみ)。

◎むさきものの品々
 若衆の歯がすみ(う〜ん、もっとも)。

◎うるはしきものの品々
 若衆の右筆(=書記役)。
 稚児のそばの出家。
 心うちつけて愛敬づける(魅力が出てきた)若衆・女(若衆や女)。
 (「うるわしい」には多くの意味があります。端正/立派/きれい/美しい/愛しい…どれがどれに当てはまっているのでしょうか。人それぞれありそうだし、難しいなあ;)


◎大切なるものの品々
 知音(恋人)の若衆。

◎惜しきものの品々
 美しき稚児、喝食(かっしき:禅寺の稚児)の落髪は惜し(若衆の元服も惜しいよぅ)。

◎帰るものの品々
 すばり若衆は、寝覚めに帰る
 (売春の少年はこちらに出向いて来て、いいことをして、一晩寝てから帰る)


◎やはらかなるものの品々
 やんごとなき若衆の心、付(つけたり) 肌 (あらv また、女も同様と記されています)。

◎珍しきものの品々
 いつ見ても若衆の文。
 (「珍しい」にもいくつかの意味があります。稀である/特別/愛すべき。さあどれだ!?)




 この「尤之草子」は、どうやらさる御家中の若様(当時14歳)に差し上げられたものらしいのですが、若様たるもの、はやくから俗世のありとあらゆることを知っておかねばならぬ、ということなんでしょうか?(いきなり「す○り」とかいって分かるのか?)
 ともかく、これからが若衆盛りの若様は、衆道だの、同年代の子が体売ってることだのをお知りになって、何をお思いになったのでしょうね。

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